火山についてのQ&A |
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Question #2478 | |
Q |
先日、立山カルデラの質問をしたものです。体験学習会の日は快晴で非常に有意義でした。ところで私は関西に住んでいて六甲山によくいくのですが。六甲花崗岩は浸食を受けると岩石に含まれる鉄が酸化して溶け出して茶色っぽくなるように思うのですが。立山の花崗岩は緑っぽい色に変色しているような気がします。これはどうしてなのでしょうか…。
(08/12/02)
青葉マーク1号:教員:40 |
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A |
体験学習会は天候に恵まれ,有意義だったそうで,よかったですね.立山カルデラ 内に露出する花崗岩は,地質図によるとジュラ紀の船津花崗岩類で,一部は変成作用 や変形作用(マイロナイト化)を受けています.緑っぽい色はおそらく緑簾石(りょ くれんせき:鉄・カルシウム・アルミニウムに富む珪酸塩)の色で,変成作用を受け た花崗岩中に散在していたり,石英と一緒に幅数cm程度の緑色の脈として花崗岩を 貫いたりしています.飛騨山地一帯に広く分布する船津花崗岩類には,緑簾石がごく 普通に含まれており,露頭で黄緑〜緑色を呈するものも多いです. 六甲山の花崗岩は白亜紀末期のもので,船津花崗岩類より1億年程度新しい時代の ものです.そのためか変成作用はほとんど受けておらず,緑簾石もあまり見られませ んが,仰るように「深層風化」が進んでいて,地表付近のものはほとんど真砂(マ サ)化しています.これが原因で,兵庫県南部地震の時は六甲山の山腹に多数の斜面 崩壊が生じました.私は昨晩ある会合に招待され,六甲山の山頂でバイキングを食べ てきましたが,あの曲がりくねった道路や急斜面に立つレストランの下に深層風化し た花崗岩があると思うと,ちょっと心配でした.その時ご一緒した神戸大学の先生 は,「学生を六甲山に連れて行っても,新鮮な花崗岩を見せることができないので残 念だ」と仰っていました. (08/12/02) 石渡 明(金沢大学・理学部・地球学科) -- |