火山についてのQ&A集

Question #5395
Q はじめまして。大学で文学を専攻している者です。
卒業論文のテーマに宮澤賢治の「グスコーブドリの伝記」を選び、
研究しているのですが、火山についての知識がありませんので、お教え頂ければ幸いです。
火山の噴火は太陽を遮断し、地球の気温を下げてしまうことは、
承知の上でお聞きしたいのですが、
もし地球を覆う火山灰を取り除くような技術が存在したとして、
炭酸瓦斯が地球に充満したとしたら、地球の温暖化は可能でしょうか?
それとも、灰以外にも温室効果を妨げる物質が含まれているのでしょうか?
よろしくお願い致します。 (12/21/03)

学生:高校生/大学生:23

A 火山噴火で異常気象の原因となるのは火山灰や二酸化炭素というよりは、亜硫酸ガスが水蒸気中で硫酸ミストとなり、それがエアロゾル(大気中に浮遊する微 粒子)となって太陽光を遮ることによって引き起こされるといわれています。 このようなエアロゾルには日傘効果と温室効果の両方があると言われています。前者は太陽光を遮り地上の温度低下を引き起こすのに対し、後者は地表からの 放射を吸収し温度を引き上げます。このような相反する二つの効果がありますが、太陽光を受ける量の多少が地球の温度に第一に効きます。火山噴火の場合も まず日傘効果の方が効くわけです。 炭酸ガスは温室効果の代表のように言われていますが、最も温室効果のあるのは炭酸ガスより水蒸気のようです。 ホームページで「火山噴火 温室効果 エアロゾル」などと同時に検索するともっと多くの知識を得ることができます。
 (12/21/03)

中田節也(東京大学・地震研究所・火山センター)


Question #5394
Q こんにちは。いつもありがとうございます。
数年前、神津島を訪問しましたが櫛形山から見た(裏の)天上山は巨大な「一枚岩」そのものでこれがたかだか千年ちょっと前の一回の噴火で出来たのかと思うと足がガタガタ震えたのを覚えています。新島の向山の白ママも凄いスケールですよね。これに比べれば大島も三宅島も一回の噴火の噴出量は少ないなと思えます。

 すべての単成火山/複成火山にあてはまるかどうかは別ですが伊豆諸島に限れば大島、三宅島、八丈島・・の玄武岩複成火山と新島、神津島の単成火山群の特徴の違いとして前者は小〜中規模の噴火を短い周期で繰り返すのに対し、後者は大噴火を前者の10倍以上の周期で起こしているように思えます。周期が違う理由はなんとなく想像できますが噴火の規模が新島、神津島で大きいのはなにか理由があるのでしょうか。重いけれど流動しやすい玄武岩に対して軽いけれど流動しにくい流紋岩、この岩の性質の違いに関係はしてませんでしょうか。(素人考えですが僕は玄武岩質の海洋プレートに流紋岩のマグマ溜りが出来るとしばらくの間は流動性の乏しさから上にあがっては来れないけれど一定以上の量がたまると比重の違いからある程度まとまった量のマグマが一気に上がって来るのでは、と考えています)
よろしくお願いします。 (12/20/03)

アマンタジン:社会人:28

A 火山学の未解決領域について指摘したなかなか鋭いよい質問ですが,それだけに回答は簡単ではありません.「伊豆諸島の玄武岩質複成火山が小〜中規模の噴 火を短い周期で繰り返すのに対して,新島・神津島のような流紋岩質単成火山が規模の比較的大きな噴火を前者の10倍以上の周期で起こしている」というの は正しい指摘です.新島・神津島の最後の噴火は10世紀でした.後半の「流紋岩質マグマは粘性が高く比重が小さいので一定以上溜まらないと噴火できない のでは」という意見は必ずしも正しくありません.このことは有珠火山では17世紀以来300年足らずの間に流紋岩質マグマが比較的大きな噴火を複数回繰 り返しているのをみればわかります.また,新島・神津島の直下にも大陸性地殻が20〜25km程度はあって,必ずしも玄武岩質の海洋地殻ではないので す.火山においてどのくらいの量のマグマがどのくらい間隔で噴出するかは火山によっても違い,その根本原因についてはまだよくわかっていないのが火山学 の現状です.
 (01/05/04)

高橋正樹(日本大学・文理学部・地球システム科学科)


Question #5393
Q 以前、#2579で質問させていただいた者です。
遅ればせながら、大変わかりやすいご回答ありがとうございました。

文献等で「マグマは液体、マントルは個体」という記述を見かけます。
しかし「マントル対流」という用語があるように、
地球内部では、個体であるはずのマントルが
液体のように流動しているような印象を受けてしまいます。
私は「流動する個体」というイメージがどうしても湧かないのですが、
マントルって、一体どのような物理的性質を持った物なのでしょうか?

「流動する個体」といえば、地球上だと氷河がそうですよね。
氷は個体ですが、確かに流動(変形?)していますね。
マントルも氷のように、力を加えると徐々に変形する性質があるのでしょうか?
似たような性質としては、非常に硬い水飴やアスファルト(ピッチ)のようなものを
イメージすればいいのでしょうか?

もちろん、深度によって性質は大きく異なるのでしょうが、
マントルの比重や硬度などもふくめて、教えていただければ幸いです。

「生」のマントルを目にした人はおそらく地球上には存在しないと思います(笑)が、
仮に、溶解しないようにその場の圧力と温度を保持したまま
マントルのサンプルを採取することが可能だとしたら、
一体どんな物体として観察できるのでしょうか?
非常に硬い岩石ような物ですか?それとも、前述の水飴のような物ですか?

とりとめもなく書いてしまいましたが、
専門家の方々がマントルという物の性質をどのようにイメージしているのか、
教えて頂ければと思います。よろしくお願いします。

(12/19/03)

Takahashi:社会人:34

A 流動するマントルのイメージとして,氷河やアスファルトを思い浮かべるのはあながち間違ってはいません.マントルは短いタイムスケールでは「固い」弾性 体として振る舞いますが,長いタイムスケールでは流体として振る舞う粘弾性体です.ただし,氷や水飴とは違いマントルは何種類もの鉱物が集まった岩石か らできています.

地球の内部は,表層部に地殻(大陸では40km程度,海洋では7km程度の厚さ)が存在し,その下に深さ約2900kmまでマントルと呼ばれる領域が続 いています.こうした区分はもともとは地震波の伝わり方から決めらていました.すなわち,地下数十kmに地震波の伝わる速度が不連続に大きく増加すると ころ(これをモホ面と呼びます)が存在し,この上下で地殻とマントルを区分しています.

ではそうした地震波速度の違いを生じさせたマントルの物質が何かというと,それは「ペリドタイト」と呼ばれる岩石です.マントル全体についてはまだよくわかっていませんが,少なくとも最上部の深さ数百 キロメートルくらいまでの大部分のマントルはペリドタイトからできています.このことは,マントルの物質がプレート運動によって地表に押し上げられた 「オフィオライト」と呼ばれる岩体や火山の噴火によって地下深くから地表に運ばれたゼノリスと呼ばれる岩石片を調べることによって確かめられています. ペリドタイトの60〜70%程度はカンラン石と呼ばれるきれいなオリーブ色の鉱物で占められています.ペリドットという名前で宝石にもなっているので, ご覧になったこともあるかもしれません.

マントルの比重については,地球の自転や公転の速度といった測地学的方法や,地震波速度の解析から,かなりよくわかっています.それによると,比重は浅 いところで3.4程度,一番深くで5.6程度です.硬度についてはいろいろな表現の方法がありますが,その一つである流動性を表現するのに適した「粘性 率」という表現方法を用いると,暑い日のアスファルトの粘性率がおよそ1億〜100億パスカル・秒という大きさであるのに対してマントルの粘性率はその 1兆倍も大きく,とてもゆっくりとしか流れることができません.物質の粘性率は温度や圧力によっても変化するので,マントルの内部で粘性率が場所によっ てどのように変化しているのかは,まだはっきりとはわかっていませんが,プレート運動の解析などから,マントル内部でも数桁の粘性率の違いがあるだろう と考えられています.

余談になりますが,現在では,1ミリ立方にも満たない非常に小さな領域にすぎませんが地球の内部すべての温度圧力を再現できる実験装置が存在します.こ うした装置を用いて,適当な組成の物質を高温高圧の状態においてあげることによって,地球内部の物質の姿を調べることができるようになってきています. 地震波や重力といった様々な物理観測の結果と実験室で再現された高温高圧下の物質の性質を比較することによって,マントル深部がどんな物質でできている のかが,しだいに明らかになりつつあります. (12/20/2003)

安田 敦(東京大学・地震研究所・地球ダイナミクス)


Question #5392
Q 昔、誕生日に諏訪瀬島の火山アルバムを買ってもらってからの火山ファンで、今も活火山はほとんど言えます。
房総半島または関東の千葉県、茨城県には、火山は無いのでしょうか?
もちろん太古の大陸の成り立ち的な時期で言えば、地球上の全てがマグマによる大陸形成といえますが、そういう意味ではなく、現在の火山と言われる、または火山であった
と認められる地形はあるのでしょうか?

(12/19/03)

ケン:社会人:37

A
 まず,活火山(ー過去1万年間に噴火したり,現在活発な噴気活動のある火山のこ とですね−)は,千葉県,茨城県には一つもありません.関東地方の活火山は那須,日光,赤城,榛名,浅間,箱根,伊豆大島,三宅島,八丈島を連ねた線よ りも西側に分布しています.この線を火山フロントとよんでいます(No.5378の質問の答えを参 照してください).
 では過去には火山はなかったのでしょうか?
 千葉県銚子付近にはおよそ2100万年前に安山岩(古銅輝石安山岩)が噴出したこと,茨城県内では大子南東の男体山が1千数100万年前の海底火山で あったことがわかっています.ただ,いずれも現在我々が見ている火山とは化学組成や噴出様式が異っていたようです.
 (地質学的にみて)近い過去,近い将来に両県で火山活動はないようです.
 (12/29/03)

津久井雅志(千葉大学・理学部・地球科学科)


Question #5383
Q 中学校で理科を担当しています。専門は化学なので、地学については認識不足が多く、日々苦労をしています。

さて、中学校1年生の教科書には、マグマの粘性と火山の3つの形の関係について
学習するようになっています。授業で、ニクロム酸アンモニウムを使ったモデル実験をしようと考えていますが、できればもっとリアルな噴火のモデル実験を見せたい思います。

実験室レベルでの噴火モデル実験で他によいものがあれば教えて頂きたいと思います。
よろしくお願いします。

(12/15/03)

吉田 勇:社会人:38

A 吉田勇様  そろそろ1年生は火山学習に入る時期ですね。ニクロム酸アンモニウムを使ったモデル実験ですが、古典的な方法で良い教材だと聞いています。 後かたづけがたいへんなので私自身はまだやったことがありません。

噴火モデル実験で一番使いやすいのはコーラでしょうね。コーラには二酸化炭素がとけ込んでいます。コーラを急激に発泡させるとボトルから激しく吹き出し てきます。ふたを開けて口を親指で押さえてふってやると簡単に吹き出します。野球の選手やF1の選手が優勝したときにビールやシャンパンをかけ合います が、あれと同じです。

マグマの場合もその中にとけこんでいる火山ガス(主に水蒸気)が発泡して爆発が起きますので、メカニズムとしてはおおむね同じと言うことが言えます。

教室の中でやりますと汚れてたいへんなことになりますので、私の場合は窓の外で実演したりしています。

また、「軽石」というものがあります。これは爆発的噴火でできます。軽石にはたくさんの気泡が入っています(だから軽いのです)。これを見るとマグマに とけこんでいる火山ガスが噴火の犯人だと言うことが実 感できます。

軽石は園芸コーナー(鹿沼土)か入浴用品コーナー(足裏の垢落とし用)に行 くと売っていますが、お住まいの場所によっては近くで採集できるかも知れま せん。
 (12/22/03)

林 信太郎(秋田大学・教育文化学部・地学研究室)


Question #5380
Q 最近あらわれた supervolcano なるタイプの火山についてわかっていることを教えていただけないでしょうか? アメリカのヨセミテやイエローストーンの2つのカルデラ、バイアス、などの地球規模の噴火を起こしたと見られているカルデラのことがそれだと僕は認識していますが・・・

箱根山のカルデラは実は噴火口だと主張している人もいるそうですが、それを唱えている人はそれらのようなことを念頭において主張しているのでしょうか? また、その説にはどのような根拠があるのでしょうか? また、霧島火山群の火山の火口はカルデラというべきなのでしょうか? (12/14/03)

COMSPIRIT:中学生:13

A
 質問者は中学生にしては火山に関する難しい知識をお持ちのようで、このほかにいくつかの質問を連続でいただきました。代表して上の質問に答えます。
 supervolcanoというのは数年前にイギリスのテレビ番組で使った言葉で、火山用語にはまだ仲間入りしていません。ご指摘のイエローストーン など巨大なカルデラを作った噴火を起こした火山をさしたものです。火山爆発指数では8クラスのものを指していることになります。このような噴火は地球上 では数百万年に1回程度しか発生していないものです。また恐竜絶滅と関連があるとされるデカン高原などの洪水玄武岩もsupervolcanoそれに含 めているようです。後者はマントルのホットプルームによってできた火山活動です。
 ヨセミテは火山ではありません。同じカリフォルニア州のロングバレーのことではないでしょうか?ロングバレーカルデラやバイアスカルデラを作った噴火 はイエローストーンのものより規模の小さなものですが、これもsupervolcanoといいたい人がいるのかもしれません。
 カルデラか火口かは大きさで区別します。霧島山の山頂部の窪みは全て火口です。箱根カルデラが噴火口だという話は何を読まれたか知りません(「死都日 本」ですか)が、恐らく巨大なじょうご型火口と提案されていることを指しているのだと思います。これは数十年も前から学術的に提案されています。
 (12/14/03)

中田節也(東京大学・地震研究所・火山センター)


Question #5378
Q 受験勉強で参考書を見ていて思ったのですが、火山フロントとは何ですか。受験にはあまり関係がないようですがきになります。辞書で調べても難しくてよくわかりません。このような考えは誰が何に基づいて考え出したのですか。 (12/11/03)

きらら:中学生:15

A
 日本のような火山列島では、太平洋側にある海溝から約100km以上離れた場所から火山が分布します。火山の分布は太平洋側ほど密で遠ざかるほどまば らになります。このような分布を日本列島の規模で見ると、天気図の前線とよく似ているので太平洋側の分布限界(線状)を火山前線(フロント)と呼んでい るわけです。日本では、北海道から東北日本,伊豆・小笠原列島へと続く東日本火山帯と,西日本の日本海側から九州,南西諸島へと続く西日本火山帯の二つ があり、それぞれ、太平洋プレートとフィリピン海プレートの沈み込みと密接な関係にあります。
 (12/11/03)

中田節也(東京大学・地震研究所・火山センター)


Question #5374
Q 最近火山の噴火について調べているのですが、火山の噴火で被害にあうのは何平方キロメートルくらいですか? (12/10/03)

渡部 徹:高校生/大学生:16

A きちんと調べれば、火山噴火は火山毎どころか噴火の種類や季節によってもその被害のもたらす範囲がずいぶんと違うことが分かるはずです。何平方キロなど という安直なものではありません。鹿児島の南方で起きた約7000年前の規模の大きい噴火では火山灰が日本全土を覆いました。また、硫酸ミストが成層圏 に大量に送られ太陽光がさえぎられて地球規模での異常気象が生じたこともあります。南米では火山噴出物の熱で氷河がとけ、それによって生じた泥流が流れ 下り、火口から約40キロも下流の街を全滅させたこともあります。
 (12/11/03)

中田節也(東京大学・地震研究所・火山センター)


Question #5373
Q 火山をこよなく愛する私だがひとつ貴方に質問がある。私は青森県にある釜臥山が噴火したときの被害が知りたいんですがどうか教えてください。

(12/10/03)

ぴろし:中学生:14

A
 “噴火したときに被害”というのは将来の被害想定の意味であるとしてお答えします。
 釜臥山は火山としては恐山の一部になります。釜臥山は恐山の中では古い時代に活動した山体で、噴出年代は約75万年前とされています。したがって釜臥 山そのものが再度噴火する可能性はほとんどないと考えていいでしょう。恐山全体を考えた場合でも、最近1万年間に大規模な噴火活動が起こった証拠は見出 されていません。小規模な水蒸気噴火があった可能性は指摘されていますが、詳しいことはよくわかっていません。現在でも宇曾利湖周辺では噴気活動が見ら れますので、今後とも水蒸気噴火の可能性はあると思われます。
 このような比較的活動度の低い火山で将来どのような噴火活動がおこりうるか、またそれによってどのような被害が生じるかを正確に評価するのは非常に困 難です。「今のところは特に心配する必要はありません」というのが現実的なお答えということになるでしょうか。
 (01/28/04)

佐々木 実(弘前大学・理工学部・地球環境学科)


Question #5363
Q こんにちは。
八丈島のとなりに八丈小島というのがあります。
八丈島には西山、東山、と立派な火山がありますが、この小島もれっきとした火山なのでしょうか?

また、火山だとするとどのような噴火史を持っているのでしょうか?

さらに、この火山のミニチュアみたいな形は、
-大室山のような単成火山のそのままの形
-成層火山の頂上が見えているだけ
-火山ではあるが、侵食された結果、このような円錐状になっただけで、別にもとの火山の頂上というわけではない。

のいずれかが原因なのでしょうか?
よろしくお願いいたします。 (12/05/03)

春風太郎:社会人:28

A
 八丈小島は八丈島の西4kmにあって,北西−南東に3km,北東−南西に1.5kmほどの大きさの”小島”ですね.昭和40年代初めまでは人が住んで いましたが,皆八丈島へ移って,今では無人島になりました.釣り人が渡船で上陸するくらいでしょうか.
 アクセスが悪いので1959年の5万分の1地質図幅以降研究は進んでいません.八丈西山や航空機からの観察によれば,島の北東,南西は急な崖で,火山 体の断面が露出しています.比較的薄い安山岩溶岩(と火砕岩?)が積み重なってできた成層火山のようです.北西と南東の斜面はこの溶岩流とほぼ平行な傾 斜をもっていますから,もとの山頂付近が残されていると見ることができます.噴火史はわかっていません.八丈 島西山に比べ侵食が進んでいることから,おそらく最近(少なくとも1万年くらい)は溶岩流を出すような噴火はなかったと思われます.
 海面上に現れた部分は小さいのですが,海底部分も含めるとおそらく直径8kmほ ど,高さ1000mくらいの,−小さくはない−火山となります.
 ...八丈島でなく小島に興味を持つとは,趣味が渋い...
 (12/05/03)

津久井雅志(千葉大学・理学部・地球科学科)


Previous 10-QAs Next 10-QAs